賃金制度に組み込まれていて定期的に一斉に昇給を行い、会社の査定制度等もあり、賃金制度を維持する機能を持つています。簡単に言えば、1年先輩の賃金に追いつくのが定昇です。途中退職や定年退職した従業員の賃金を原資とする形となるため、実施しても人件費の総額は増えない。


 労働組合との交渉などで決まり一斉に一定の基準で賃金を引上げ、原則としては査定はありません。賃金の水準そのものを引き上げることにより、その実質価値を保全または向上させる機能を持つもので、一斉に賃金の底上げするのがベアです。実施すると人件費は増える。


 春闘って、何でしょうか。これは春季闘争の略です。「給料を上げてくれ」と要求する春の闘いのことです。昭和30年から始まっています。日本の大きな会社では、定期昇給といって、毎年4月に働いている人たちの給料が上がることが多いのですが、物価が上がると定期昇給だけでは給与が足りない、という人も多いのです、中には定期昇給がない会社もあります、そこで、4月からの新しい給料になる前に、給与を上げてくれ、と要求するのが春闘です。給料を上げてくれ、と要求するのも、個人ではなかなか言い出せないものです「その給料で不満なら会社をやめてくれ」なんて言われるかも知れないし、そこで会社の経営者に対して、働いている人たちみんなで仲間になって一緒に経営者に要求しようと作ったのが労働組合です。春闘は労働組合の闘いです。労働組合は、「給料を上げろ」と要求するだけではありません。「もっと休みを増やしてほしい」とか「もっと社員を増やしてほしい」などと要求することもあります、これらの要求も春闘での闘いです、組合が要求しても会社は「やだよ」と回答することもあります。こういうとき、労働組合が要求を実現するためにストライキをすることがあります。多くの労働組合は参加団体と協議し、春闘要求基準を設定し、春闘回答の山場の日を設定し、集中して交渉していくのが春闘です。